形成外科このページを印刷する - 形成外科

診療科の特徴

形成外科とは主として、機能回復とQOLの向上を目的にする専門科(=形成再建外科)です。
一般に外科系診療科は、

  1. 生命を救うこと(救命)
  2. 痛みを除去すること(徐痛)
  3. 機能を回復すること(機能回復)
  4. 社会生活の質(Quality of life:QOL)を向上させること

を目的として主に手術的治療を行います。この中で形成外科は主として、3)機能回復と4)QOLの向上を目指しています。
形成外科では創傷の治療(新鮮外傷、熱傷、腫瘍切除後の皮膚・軟部組織欠損、褥瘡などの難治性皮膚潰瘍など)、先天性および後天性の身体外表の形態異常や色調の変化などの醜状障害、また皮膚腫瘍に対して機能的・整容的に再建することを目的とします。そうすることで精神的な悩みや負担を軽減し、社会復帰を図ることを目指します。
なお、美容外科などの私費診療は病院の性格上取り扱っておりません。
 

形成外科専門医は、
「ケガ、顔面骨折、やけど、あざ、腫瘍、先天異常、皮膚潰瘍、がんの切除・再建」
などについて専門的な知識と診療技術を持ち、これらの領域に関して適切に診療を行い、必要に応じて他領域の専門医と共同して治療を行います。

トピックス

【赤アザ治療】
平成26年4月より色素レーザー(キャンデラ社のV beam)を導入いたしました。赤アザ(単純性血管腫・いちご状血管腫・毛細血管拡張症)に対して保険適応が認められており当科での加療が可能となりました。
月曜日または水曜日の午後に予約制とさせていただいております。通常は日帰り治療が可能ですが部位・性状によっては入院・全身麻酔が必要になる場合があります。

【乳房再建】
平成25年、乳癌手術後に膨らみを再現する「人工乳房(=シリコンインプラント)」が保険適用となりました。
 当院は乳房オンコプラスティックサージャリー学会の実施認定を受けております。

【褥瘡対策チーム】
褥瘡対策チームは、形成外科医師、皮膚・排泄ケア認定看護師、各病棟の看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士で構成されており、褥瘡や創傷のある患者さんの治療や予防のためのケアを行うチームです。
毎週金曜日には医師と皮膚・排泄ケア認定看護師がラウンドし、継続的に褥瘡・創傷の評価、ケア方法の検討を行っています。また、入院時に褥瘡発生のリスクがあるかどうかを評価し、疾患や病状、治療経過、年齢等により褥瘡、創傷ができやすい患者さんには予防的ケアができるように関わっています。さらに、月に一度チームの全員が集まり褥瘡対策委員会を開き、入院中の褥瘡・創傷のある患者さんの情報共有を行った後一人ずつをラウンドし、発生してしまった褥瘡、創傷ができる限り早く治癒するために、各職種の専門性を生かしながらチームで取り組んでいます。

医療関係者向け専門情報

形成外科とは主として、機能回復とQOLの向上を目的にする専門科(=形成再建外科)です

対象疾患

  1. 新鮮外傷、新鮮熱傷
  2. 顔面骨骨折および顔面軟部組織損傷
  3. 唇裂・口蓋裂
  4. 手・足の先天異常、外傷
  5. その他の先天異常
  6. 母斑、血管腫、良性腫瘍 (※1)
  7. 悪性腫瘍およびそれに関連する再建 (※2)
  8. 瘢痕、瘢痕拘縮、肥厚性瘢痕・ケロイド
  9. 褥瘡、難治性潰瘍
  10. 美容外科

等に大別されます。
当科では形成外科のほぼ全般を取り扱いますが、美容外科等の私費医療は病院の性格上現在取り扱っておりません。

(※1)平成26年4月より色素レーザー(キャンデラ社のV beam)を導入いたしました。単純性血管腫・いちご状血管腫(乳児血管腫)・毛細血管拡張症に対して保険適応が認められており当科での加療が可能となりました。月曜日または水曜日の午後に予約制とさせていただいております。通常は日帰り治療が可能ですが部位・性状によっては入院・全身麻酔が必要になる場合があります。
色素レーザーの適応がない疾患は他院へ紹介させていただきます。

(※2)平成25年、乳癌手術後に膨らみを再現する「人工乳房(=シリコンインプラント)」が保険適用となりました。以前は自費診療で自己負担額が80~100万円と高額でしたが、保険適用により負担額が軽減されます。
当院は日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会からエキスパンダー実施施設・インプラント実施施設の認定を受けております。(一次一期・一次二期・二次再建すべてに対応)

実績

スタッフ

三河内 明(みこうち あきら)

役  職 形成外科医長
専門分野 外傷、皮膚腫瘍、慢性創傷、形成外科一般
卒業年度 平成12年
卒業大学 関西医科大学
所属学会 日本形成外科学会、日本創傷外科学会、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会、日本フットケア学会、日本フットケア・足病医学会
資  格
◆ 日本形成外科学会専門医
◆ 日本創傷外科学会専門医
◆ 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会責任医師
◆ 再建・マイクロサージャリー分野指導医