放射線診断科このページを印刷する - 放射線診断科

診療科の特徴

マルチスライスCT
高速撮影の可能なマルチスライスCT、高磁場のMRI装置、2検出器型核医学検査装置、コンピューティッド・ラジオグラフィ(単純写真のデジタル化したもの)など最新の画像診断機器がそろっています。マルチスライスCTは、肺癌では特に1cm以下の小病変に大きな威力を発揮します。連続的な撮影により、わずかな変化も詳細にかつ明瞭に描出され、的確な早期診断が可能です。高磁場のMRI装置では、細かな所見を高いコントラストで描出でき、特に、婦人科病変や小さな乳癌で大きな威力を発揮します。2検出器型核医学検査装置は、全身の多発性転移性骨腫瘍の検出に用いられることが多いのですが、そのほか各臓器の機能をほとんど低侵襲で副作用なく行えるのが大きな特徴です。コンピューティッド・ラジオグラフィは通常の単純写真がデジタル化されたものであり、撮影後の処理が簡便で、安定した画像の供給が可能です。画像情報の電子化にも対応しています。
【関連情報】
放射線技術部門

画像診断

高度な医療を行うにあたって、画像診断の役割が近年非常に大きくなってきています。診断にはX線写真を主体とする通常のレントゲン写真に加えてマルチスライスCT、高磁場MRI装置、2検出器型核医学検査装置(RI)、コンピューティド・ラディオグラフィィー(CR)などの画像診断装置を用いて診断を行っています。

マルチスライスCTは約15,400件/年、高磁場MRI装置では8,200 件/年の検査件数をこなしています。

これらの画像検査に対して画像診断の専門医として、原則全例当日中に当該診療科にレポートを報告、高度医療に貢献しています。

画像診断にあたってはフィルム診断ではなくPACS(PictureArchiving& CommunicationSystem)を用いて診断、画像のデジタルデータをモニタ上で診断しており、常に最適化した画像(拡大や画像濃度等)でより高度の診断を目指しています。

マルチスライスCTは、短時間に広い範囲を精密に撮影可能です。肺癌では特に1cm以下の小病変にHRCT(HighResolutionCT)が大きな威力を発揮します。

それ以外でも最近多くなってきた肺血栓塞栓症(いわゆるエコノミー症候群)の診断にも大きな力を発揮しています。

肝臓や膵臓癌など腹部実質臓器の診断に対しても造影剤を最適に使用することにより大きな威力を発揮します。また急性腹症の鑑別にも非常に大きな威力を発揮しています。

医療関係者向け専門情報

インターベンショナルラジオロジー(IVR)

種々の放射線診断手技を応用した疾患の診断および治療手技をインターベンショナルラジオロジー(IVR)といい、外科的手術に比べ低侵襲的であることが大きな特徴です。IVRは血管系のIVRと、実質臓器を対象とした非血管系のIVRとに大きく分けられます。血管系IVRは週3日行っており、肝細胞癌や大量出血に対する動脈塞栓療法をはじめとして、リザーバー動注療法、胃静脈瘤に対する硬化療法なども行っています。非血管系では経皮的針生検、肺の小病変に対して、胸腔鏡下手術前にCTを用いたマーキングなどを行っています。

診療支援体制

岡山大学医学部放射線医学教室の関連病院として、大学病院と密接に協カしあって、連携のとれた高度な放射線診療を行っています。舌癌の組織内照射治療や甲状腺癌のアイソトープ治療は大学病院に紹介しています。

放射線科(技術部門)の紹介

1895年エックス線の発見から110年目の現在に至るまで、放射線医学の進歩はめざましいものがあります。 放射線技師は、一般撮影、CT、MRI検査を中心とした画像診断の他、癌などの放射線治療や、ガンマカメラを用いて診断する核医学を担当します。

当放射線科では患者様に優しく、医師に的確な医療情報を提供するよう、チーム医療を実践し、患者サービス向上に向けて努力していきたいと思っています。

放射線機器一覧

*一般撮影装置 4台、*エックス線テレビ 2台、*断層撮影装置、*第1CT(ヘリカル)、*第2CT(MDCT)、*MRI(1.5T)、*ガンマカメラ 血管撮影装置 泌尿器撮影装置、*乳房撮影装置(マンモグラフィー) 、*パノラマ、*ポータブル装置 4台 、*リニアック 、*リモート・アフターローディング・システム、*治療計画用CT、その他

主な放射線機器の紹介



                                  CT                                                            MRI 


                       骨密度測定装置                                                ガンマカメラ 
 


                        IVR-CT DSA
 

放射線治療室は主にがんの放射線治療を行う部門です。リニアックを使った外照射とラルスを使った腔内照射を施行しています。

リニアック
リニアックとは直線加速器のことで、患者さまの放射線治療を行う装置です。

ラルス
ラルスとはリモート・アフターローディング・システムRemote Afterloading System(RALS)の略称です。主に腔内照射に用います。子宮頚癌の根治的治療を行う中で腔内照射が必須の治療手法となっています。

地域連携医療機器のご紹介

掛かりつけの医療機関(病院、診療所等)がある方で、CT・MRI・RI検査などの画像診断をご希望される方のために、当放射線科では、地域医療連携室を窓口として検査予約ができます。


【関連情報】放射線技術部門

治験受け入れ可能な疾患

スタッフ

道家 哲哉(どうけ てつや)
役  職 放射線診断科医長
専門分野 画像診断一般、血管造影等、インターベンショナルラジオロジー
卒業年度 昭和59年
資  格
◆ 放射線科専門医
 

吉村 孝一(よしむら こういち)
役  職 放射線診断科医長
専門分野 画像診断一般
卒業年度 平成7年
資  格
◆ 放射線科専門医
◆ 検診マンモグラフィー読影認定医
◆ 核医学会PET認定医
 

長尾 良太(ながお りょうた)
役  職 放射線診断科医師
専門分野 画像診断一般
卒業年度 平成28年
 

大原 小百合(おおはら さゆり)
役  職 後期臨床研修医
卒業年度 平成31年