リハビリテーション科このページを印刷する - リハビリテーション科

部門の特徴

リハビリテーション科医長(骨・運動器・リハビリ担当診療部長)を筆頭に、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、助手が在籍し、対象領域毎に3職種協同のチームを編成して総合的なリハビリテーションを提供しています。また他職種との連携も密にし、領域毎に定期的なチームミーティングやカンファレンスを実施し、チーム医療のさらなる充実に努めています。


5階リハビリテーション室


心臓リハビリテーション室


7階リハビリテーション室

1.地域から信頼される質の高い急性期リハビリテーション体系の強化
2.リハビリテーション経営力の向上
3.専門性を高めリサーチマインドを十分に発揮する領域別チーム運営の推進
4.人材育成システムの充実

部門内チーム編成

 多種多様な疾患による機能障害などに対して、必要とされる専門的リハビリテーションを提供しております。


💡運動器‧脳⾎管リハビリテーション
主な対象疾患:変形性膝関節症、変形性股関節症、⼤腿⾻頸部⾻折、半⽉板損傷、頸髄症、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、脊椎圧迫⾻折、肩板損傷、上肢‧⼿指外傷など

 転倒や転落など様々な原因でケガをされて⼊院された患者様には、⼿術の有無にかかわらず早期から⾃宅復帰を⽬指したリハビリテーション介⼊を⾏っております。また、⼈⼯関節置換術や脊椎疾患に対しての⼿術を受けられる患者様にも術後早期よりリハビリテーション介⼊を⾏い、安⼼して⾃宅などへ退院できるよう⽀援をしております。

💡⼼⼤⾎管リハビリテーション
主な対象疾患:慢性⼼不全急性増悪、急性⼼不全、狭⼼症など

 ⼼臓病が原因で⼼臓⾃体の機能低下やそれらに付随した全⾝の機能低下を予防し、早期退院を⽬標にリハビリテーション介⼊を⾏っております。また、対象の患者様には外来リハビリテーションを通して機能維持‧向上ができるように最⼤限⽀援をしております。

💡がん患者リハビリテーション
主な対象疾患:乳がん、膀胱がん、⼤腸がんなど

 がん治療は体⼒低下が起こると副作⽤等により治療(⼿術療法‧薬物療法)が難しくなることがあります。そのようなことが無いように体⼒や全⾝機能の維持‧向上を⽬的としてリハビリテーション介⼊を⾏っております。また、退院された後も社会⽣活が滞りなくできることを⾒据えて、随時患者様と相談しながら⽬標をもって介⼊を⾏っております。 

💡呼吸器リハビリテーション
主な対象疾患:肺がん、肺炎、間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD) など

 肺に関わる病気に対して体位ドレナージを⽤いた排痰や呼吸機能の維持‧向上を⽬的とした訓練を中⼼としてリハビリテーション介⼊を⾏っております。在宅酸素療法(HOT)が必要であれば医師などと相談し導⼊を検討し、安⼼して⽣活ができることを⽬標として⽀援をしております。

💡新⽣児‧⼩児リハビリテーション
主な対象疾患:精神‧運動発達遅滞、重症⼼⾝障害児‧者、脳性まひなど

 早産や出⽣時に伴う障害、遺伝⼦疾患などにより出⽣後間もないお⼦様に対してリハビリテーション介⼊を⾏っております。どのような病気や障害を持って⽣まれていても、お⼦様が⽣き⽣きと⽣活できるよう、またそのご家族様がお⼦様のことで悩むことが少ないよう様々な視点からリハビリテーション介⼊を⾏っております。また、⼊院時だけではなく外来リハビリテーションを通じてお⼦様の成⻑などを⽀援しております。

💡廃⽤症候群リハビリテーション
主な対象疾患:敗⾎症、切迫早産、腎盂腎炎など

 多種多様の病気で⼊院となり、治療‧療養のための安静により全⾝機能の低下を⽣じてしまった患者様に対してリハビリテーション介⼊を⾏っております。少しでも元の⾝体の状態へ戻れるように筋⼒訓練や歩⾏訓練を中⼼に積極的に⽀援しております。

💡その他のチーム
糖尿病チーム:糖尿病指導⼠の基、教育⼊院をされた患者様に対して⾃宅⽣活での運動⽅法などを提案‧指導しております。 
 

部門の具体的な業務内容

リハビリテーションを必要とするすべての患者様を対象に
 主な対象疾患である人工関節、脊椎疾患、骨折など運動器疾患だけでなく、周術期や回復期・維持期のがん患者様をはじめ、呼吸疾患や循環器疾患など、機能回復や退院支援が必要なすべての患者様にリハビリテーションを提供しています。
 生後間もないお子さんに対するNICU・GCUでのリハビリテーションから、急性疾患に伴う安静によって廃用症候群を呈した高齢の患者様に対する包括的なリハビリテーションまで、病態に応じた個別性のあるリハビリテーションの提供を心がけています。

周術期リハビリテーションを強化
 開胸・開腹術の対象となる患者様に対して、地域連携室をはじめ他部門との連携のもと、術前から身体的・精神的・社会的な支援の強化に取り組んでいます。術前から介入を開始し、予防的なリハビリテーションとして呼吸機能の評価とともに、体力維持・向上を目的とした呼吸リハビリテーション指導を提供しております。術後も早期から積極的に介入し、機能改善とともに、臥床による廃用予防や合併症を予防できるように努めています。また医師、看護師、コメディカルスタッフとの協力のもと、リスク管理を徹底し、安心で安全なリハビリテーションの実現を目指しています。

365日リハビリテーション体制
 主に入院・術後早期の患者様を対象として、土日祝日を含む365日リハビリテーションを提供しています。術後早期からの機能訓練や離床再開を実現することによって、早期回復・早期社会復帰をご支援いたします。
 

院内の委員会・チームへの参加


💡 国際⽀援部
   医療安全管理委員会
   摂⾷嚥下サポート
   感染対策委員会
   上記以外にも様々な院内の委員会‧チームへ参加し、リハビリテーション職種としての専⾨
   性を活かして多職種と連携して病院機能を⽀援しております。 
 

スタッフ

リハビリテーション科医長(整形外科医長兼務) 1名
理学療法士 13名
作業療法士 10名
言語聴覚士 2名
リハビリ助手 2名  
計28名

認定資格等の取得状況

心臓リハビリテーション指導士 1名
3学会合同呼吸療法認定士 9名
がんのリハビリテーション研修修了者 19名
リンパ浮腫複合的治療料に関する研修修了者 2名
糖尿病指導士 1名

卒後教育

💡 当院では新⼈教育プログラムを基に新⼈‧若⼿職員の教育に尽⼒しております。新⼈教育では、専⾨課程を卒業した職員に対してリハビリテーション業務だけではなく、社会⼈としての成⻑を⽬標とした教育をしております。また、卒後1年⽬だけの教育ではなく、2年⽬以降も科内‧院外研修などにも積極的に参加しております。急性期病院であり様々な病気やケガがある中で、どの患者様に対しても最⼤限の⽀援ができるように当科の職員は⽇々研鑽を積んでおります。 

研究・学会発表・科内研修会

💡 当科は臨床研究に対して積極的に取り組んでおります。

 2022年度
 第76回国立病院総合医学会
 新人教育プログラムの改訂~OSCE・KYTの導入~
 Potter Sequenceの児に対しリハビリテーション介入を行った1例

 2023年度
 第77回国立病院総合医学会
 早期歩行形態の変更が、人口股関節全置換術患者の自宅退院率や身体機能に及ぼす影響
 当科整形チーム内での業務改善の取り組み~モニタリングシステムの導入~
 心理面の支援により障害受容に変化がみられた硬膜内髄外腫瘍摘出術後の一症例

 2024年度
 第78回国立病院総合医学会
 当科整形チームにおける業務改善~第2報~
 当院整形外科病棟における多職種を含めた業務効率化の取り組みについて
 人工股関節全置換術後における立位活動性と外来リハビリ継続の関連性
 癒着性肩関節包炎に対する手術後に疼痛への破局的思考が増悪した症例
 作業療法士による当院リンパ浮腫外来での取り組みと今後の課題

 第12回日本運動器理学療法学会学術大会
 複合的な要因によるADL低下を来した高齢THA患者の身体機能向上と自宅退院への取り組み

 第37回中国ブロック理学療法士学会
 当院の入院肺炎患者におけるリハビリテーションの現状
 人工股関節全置換術後に自宅退院とならなかった患者の検討