栄養管理室
部門の特徴
栄養管理室は、管理栄養士、調理師、給食委託会社が協力し、入院患者さんに食事を提供する給食管理業務と栄養指導・食事相談等の臨床業務を行っています。安心・安全な食事の提供はもちろんのこと新鮮な食材にもこだわり、患者さんに食べていただくことを一番に考えた「病院食」を目指しています。
臨床業務において、入院された患者さんの「栄養管理計画書」を、医師・看護師・管理栄養士・メディカルスタッフが連携して作成し、定期的に栄養評価を行っています。また集団栄養指導を含む各種のチーム医療活動、入院・外来個人栄養指導、食事相談などを実施し、患者さんの栄養状況改善・向上へ貢献できるよう積極的に取り組んでいます。
給食管理業務においては、食材の鮮度を保ちながら安全に殺菌できる「電解水生成装置」、「浄水器」・「軟水器」を通した水を使用した調理、瀬戸内海で取れた「国産塩」を使用、また「昆布」・「鰹」でとった出汁を使用するなどこだわりを重ねています。また、手作りおやつ・季節にあった行事食や出産祝膳の提供、毎週水・木曜日にセレクトメニュー、毎週火曜日に特別メニューの提供も行っています。お食事についてご質問、ご意見などございましたらお気軽に声かけください。
医療関係者向け専門情報
具体的な業務内容(臨床業務)
チーム医療活動
・栄養サポートチーム(NST)
食事摂取や栄養状態に問題のある患者さんについて、週1回カンファレンスとラウンドを行います。参加職種は医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、言語聴覚士、歯科衛生士、管理栄養士です。各職種の専門性を活かしながら、静脈栄養、経腸栄養を含め、患者さん一人一人にあった栄養投与方法・内容や早期改善に向けた栄養療法の提案を行っています。また月1回情報交換、知識向上のためにNST委員会・勉強会を開催しています。
・その他、チーム医療活動
その他、管理栄養士は病棟や診療科ごとに行われるカンファレンスや褥瘡対策チーム、緩和ケアチーム、摂食嚥下サポートチーム、認知症ケアチーム、PASPORT、IBD(炎症性腸疾患)教室、糖尿病チーム、心臓リハビリテーションチーム、マタニティークラスに参加しています。多職種カンファレンスでは退院を見据えた栄養アセスメントを心がけています。
栄養指導・食事相談
入院・外来栄養指導
治療食を提供している患者さんには、入院時・退院時2回の栄養指導を行うことで、退院後の食生活を円滑にすごして頂けるよう取り組んでいます。
外来栄養指導では、当院に通院されている患者さんはもちろん、地域連携室を通して他院の患者さんの栄養指導も行っています。また、各職種で分担する集団栄養指導では、疾患ごとに患者さんやご家族にとって身近な内容を選択し、患者さん自身が実践できる食事療法を提供しています。令和3年度は、入院・外来をあわせて、1,488件の栄養指導を行いました。
食事相談
入院中の患者さんには病棟担当栄養士が積極的にベッドサイドへ伺い、アレルギーや食欲不振に対応した献立提案など、患者さんの状態に応じた食事提供に努めています。特にアレルギーの聞き取りは、必ず栄養士が実施し、確実なアレルゲン除去と過剰除去の防止に取り組んでいます。
給食管理業務
「見て・食べて・聞いて・実践!!」をスローガンに退院後の食生活への参考にしていただけるよう、栄養相談時の提案内容を具現化した食事提供を目指しています。米は県内産米、その他の食品も出来る限り国産、また既製品・冷凍食品は最低限の使用にとどめるなど安心・安全にこだわった見直しをすすめています。特に行事食・おやつは手作りにこだわり、レシピ開発をすすめています。
特別メニューの提供は4名の調理師それぞれが工夫を凝らして「こだわりメニュー」を提供し、患者さんにも「楽しみにしている」とご好評を得ています。また、小児科病棟では食物負荷試験食の提供を行い、給食管理業務においても積極的にチーム医療に参加しています。